映画「ノートルダムの鐘」の主人公の病気は何という名前ですか?
せむし(くる病)です。
①ビタミンD欠乏症として、昔の北欧・ロシア・イギリスなどで多発した。
② 日光の少ない地方に多く、わが国では北陸、東北地方などに発生し、重症のものはまれであるが、軽いものはかなり広く存在するといわれる。
③ 生後1ヶ月~満2歳までの乳幼児にみられ、ことに3~4か月までに多い。
④ 成人ではD欠乏になることはほとんどないが、妊産婦や老人でまれにかかることがあり、このばあい骨軟化症という病気になる。
⑤ Dの所要量
乳幼児や妊産婦では1日400単位であるが、成人では所要量はきわめて少なくなる。これは要求量が少なくなるのと同時に、日光の紫外線により、皮下でDが合成されるためである。
症状・経過
① 症状は徐々にあらわれ、子どもは不機嫌、食欲不振となり、筋の緊張は低下し、貧血や下痢など不定の症状もあらわれる。
② 泉門(おどりこ)は拡大し、頭の骨はうすくなる。肋骨と肋軟骨の移行部が数珠状にふくらみ、脊柱が曲がってくる(せむし)。
③ 手くびや足くびの骨が大きくなり、X脚・O脚となる。また歩行も遅れる。
④ 血清中のカルシウムやリンの値も低下する。
⑤ 軽症のものは、早期に治療すれば完全になおるが、重症ではのちに骨の変形を残す。
⑥ くる病は、日光の強くなる夏から秋にかけて好転する。
治療・予防
① 薬剤
Dを1日3000~5000単位内服し、症状が好転したら400~800単位に減量してゆく。
② 予防として、日光によく当たることも必要である。
③ Dに富む食品
バター、肝臓、卵黄、シイタケなどを摂取する。
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