副甲状腺ホルモンのPTH(パラトルモン)について教えて下さい。
PTHは血中のCa濃度を上げ、P濃度を下げる働きをしていると思いますが、
フィードバック機構についてwikiには「血液中のカルシウム濃度が増加すると、副甲状腺の細胞上にカルシウム受容体が反応し、パラトルモンの分泌が抑制される」とありました。
血中のCa濃度によりPTHが放出されたり抑制されたりするだけで、血中のP濃度の増加減少によっては変わらないのでしょうか?
例えば、Pを多く含む食品を大量に食べたらPTHが上昇するということはないのですか?変な質問ですみませんが、詳しい方教えて下さい。
こんばんは。
PTHによって血中のリンが低下する理由は次のように説明されています。
リンの血中濃度は腎臓でのリンの再吸収の度合いによって決まっています。腎臓(近位尿細管)はリンを再吸収するために、リンの輸送装置(Na/PO4-共輸送体:別名NaPi2)を発現します。これによってリンが再吸収されるわけですが、PTHはこの輸送装置の発現をブロックします。
ですので、PTH濃度が上昇すると腎臓での再吸収が低下し、結果血中のリンの濃度が低下します。
これがPTH濃度上昇によるP低下の機序です。
血中のリンが増加すると次のような機序により、PTHが上昇します。
血中のリン濃度が上昇すると、腎臓でのビタミンDの活性化が阻害されます。活性型ビタミンDはカルシウム濃度を上げる働き(腸管でのCaの吸収を上げる)がありますが、この作用が低下することになるので血中のカルシウム濃度は下がります。すると副甲状腺からPTHが分泌されて、PTHの濃度が上がります。
もちろん、こうなるとPTHが腎臓に働くので、上昇したリンの濃度は下がっていきます。
ちなみにこのときは、ビタミンDの活性化の阻害によって腸管でのリン吸収も低下することによって、直接血中のリンを下げようとする機序もあります。
なんか複雑で分かりにくいかもしれませんが・・・
ただ、果たしてリンを沢山食べたら血中のリン濃度が上がるかどうか・・・理論として正しいと思いますが、見境なしにリンが腸で吸収されるのか、そもそもそんなにたくさんのリンを食べれるのか・・・・疑問です。
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